#freeze [[honoka]] *『ほのかたん』-0.4.0 -ほのかたんに関するおおざっぱな説明です。 ---- #contents ---- **0.3.3からの主な変更点 -(354)Anthy予測に対応(対応したAnthyをインストールした上でコンパイルした場合)。 -(356)PreEditorでKeyReleaseを処理するしくみを実装。 -(359)かな入力で『づ』が打てないバグ修正。 -(360)scim-wnnと共存できるようになったかな?。 -(361)実験的に親指シフト入力プラグイン導入。 -(371)prime未インストール時にprimeプラグインを選択すると落ちるバグを修正。 **ほのかたんにできること -ほのかたんは複数の変換エンジン/予測エンジン/読み入力の仕組を随時切り替えて使えるように設計(と言う程大げさなものでも無いんですが)されたIMEngineです。 -読み入力中であろうが変換中であろうが、変換エンジンを切り替えて入力を継続させたりできます。 -予測にも、一応対応しとります。 -逐次変換らしきものも、あります(予測とは排他利用)。 -読み入力方式の随時切り替えも可能です。 -変換中の文節に対して他の変換エンジンでの変換結果を一時的に得ることができるようになりました。(隠し機能ですが) **ほのかたんに必要なもの -scimが動く環境を用意してください。 -必要なscimは、1.2系及び1.4系となります。 -あと、Wnnを利用する場合はwnn6sdkかwnn7sdkのどちらかを。おすすめはwnn7sdkです。 -Anthyを利用する場合はできるだけあたらしめのものを。 -Anthy予測も利用する場合はかなりあたらしめのものを(7100以上?)。 -Cannaを利用する場合はできるだけあたらしめのものを。 -prime予測を利用する場合はprimeが動作する環境を。 **プラグイン -ほのかたんは単体ではいまいち何もできません。 -ほのかたんとほのかたん用プラグインを組み合わせて使うことで、色々できるようになります。 -以下、ほのかたんのパケジに含まれているプラグインです。()内は各種設定で利用する内部名です。 ***Wnnプラグイン (Wnn/WnnPrediction) -Wnnによる変換とWnn7による予測をサポートするプラグインです。 -FreeWnn/Wnn6/Wnn7/Wnn8等に接続可能となります。 -予測が使えるのはサーバがWnn7の場合のみです。 -連想変換/異形字変換も可能だったりします。 ***Anthyプラグイン (Anthy/AnthyPrediction) -Anthyによる変換と予測をサポートするプラグインです。 -予測の利用にはかなりあたらしめのAnthyをインストールした上でコンパイルする必要があります。 ***Cannaプラグイン (Canna) -Cannaによる変換をサポートするプラグインです。 ***SKKDicプラグイン (SKKDic) -SKKの辞書を直接検索するプラグインです。 -SKK的な入力が可能になるわけでは無いことに注意してください。 -とても重くて遅くて不安定なのであまりおすすめはできません。 ***ローマ字入力プラグイン (Romkan/Romkan[1-9]) -そこそこ高機能かも知れないローマ字入力プラグインです。 -読みをローマ字入力で入力できます。 -実は複製可能です。 ***かな入力プラグイン (KanaInput) -いまいち作り込みの浅いかな入力プラグインです。 -かな入力で読みを入力できます。 -X側の設定によるかなキーと擬似的かなキーマップと両方をサポートします。 ***親指シフト入力プラグイン (Nicola) -いまいち作り込みの浅い親指シフト入力プラグインです。 -日本語キーボードじゃないと辛いです。 ***シンプル過ぎる単純予測プラグイン (SimplePrediction) -入力した文字列履歴を予測候補として表示する、予測を体験してもらう為に作ったとてもシンプルなプラグインです。 -履歴はメモリに溜められますので、ぶっちゃけSCIMの再起動とかしたら消えます。 -あくまで「予測を体験してもらう」ことが目的であると言うものでございます。 ***prime予測プラグイン (PrimePrediction) -primeを使った予測を実現するプラグインです。 -%%ちょっと%%かなり動作重めです。 **必殺技 -ほのかたんには「全ての変換エンジンを使って変換する」と言う必殺技があります。 -AnthyやWnn等の変換エンジンプラグインのちからを合わせて一気に変換すると言う、まさに力押しの必殺技。 -力押しなので時々不安定になったりしますが、それが必殺技(及びお試し版)の醍醐味と言うものです。 **予測としての逐次変換 -逐次変換は2種類あって、ひとつはツールバーの「連」の文字を押して切り替える逐次変換、それともうひとつは予測機能としての逐次変換です。 -後者は全ての変換エンジンを使って逐次変換します。逐次変換の必殺技版とでも思って頂ければ。 -単一の変換エンジン利用に切り替えることもできます。 **細かい設定について -設定はscim-setupの「IMEngine->ほのかたん」から設定できます。 -(別パッケージの「skim-honoka」をインストールしておけばskimからも設定できます。) -また、コマンドラインから細かい調整を行うこともできます。 -例えば「/IMEngine/Honoka/Key/Delete」で「一文字削除のキーを指定」できる場合、 $ scim-config-agent /IMEngine/Honoka/Key/Delete=Control+d -とコマンドラインから打つことで設定をいぢることができます。 -以下に、それらいぢれる設定を列挙してみますので参考にしてください。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionStart" -変換開始キー。デフォは"space"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/MultiConversion" -すべての変換エンジンを使って変換する必殺技始動キー。デフォは"Ctrl+Alt+space"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Cancel" -キャンセルキー。変換のキャンセルやPreEdit時のキャンセルに利用。ローマ字かな変換テーブルによっては英数字入力モードから抜けたりする場合にも利用。デフォは"Escape,Ctrl+g"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Delete" -カーソル位置の後ろの文字を削除するキー。デフォは"Delete"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/BackSpace" -カーソル位置の前の文字を削除するキー。デフォは"BackSpace"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Commit" -確定キー。デフォは"Return"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionNext" -次の候補を選択するキー。デフォは"Down,space"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionPrev" -前の候補を選択するキー。デフォは"Up"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionExpand" -現在注目している文節の長さを伸ばすキー。デフォは"Shift+Right,Ctrl+o"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionShrink" -現在注目している文節の長さを縮めるキー。デフォは"Shift+Left,Ctrl+i"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionForward" -注目する文節を次の文節に切り替えるキー。デフォは"Right"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionBackward" -注目する文節を前の文節に切り替えるキー。デフォは"Left"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Forward" -PreEditでカーソルを前にすすめるキー。デフォは"Right"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Backward" -PreEditでカーソルを後ろに戻すキー。デフォは"Right"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Home" -カーソルを文頭に移動させるキー。デフォは"Home"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/End" -カーソルを文末に移動させるキー。デフォは"End"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/LookupPopup" -候補一覧を表示させるキー。デフォは"Alt+s"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/LookupPageUp" -候補一覧のページをひとつ戻すキー。デフォは"PageUp"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/LookupPageDown" -候補一覧のページをひとつ進めるキー。デフォは"PageDown"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConvertHiragana" -PreEdit文字列や文節をひらがなに変換するキー。デフォは"Alt+h"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConvertKatakana" -PreEdit文字列や文節をカタカナに変換するキー。デフォは"Alt+k"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConvertHalf" -PreEdit文字列を半角文字に変換するキー。デフォは"F6"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConvertWide" -PreEdit文字列を半角文字に変換するキー。デフォは"F5"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/NextConvertor" -Convertorを次のものに切り替えるキー。デフォは"Ctrl+PageDown"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/PrevConvertor" -Convertorを前のものに切り替えるキー。デフォは"Ctrl+PageUp"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/Selection[0-9]" -キーによる候補直接選択が有効な場合のキー。Selection0からSelection9まで。デフォは各数字キー。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionIkeiji" -Wnn7/Wnn8において文節を異形字変換するキー。デフォは"Shift+F8"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/ConversionRensou" -Wnn7/Wnn8において文節を連想変換するキー。デフォは"Shift+F9"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/SelectPrediction" -予測候補の選択を開始するキー。デフォは"Tab"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Key/AutoConversion" -逐次変換のOn/Offを切り替えるキー。デフォは"Alt+a"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/SetResultToPreEditor" -現在の変換結果をそのままPreEditに戻すキー。使い方次第で便利かも知れない機能。デフォは"Ctrl+Return"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/ReConversion" -不完全なのであまり押さない方が身のためである再変換キー。デフォは"Alt+space"。全然できてません。 ***(int)"/IMEngine/Honoka/AutoLookupPopup" -候補一覧を表示するために必要な変換動作の回数を指定。0の場合はユーザが候補一覧を表示させるキーを押すまでは表示しない。-1の場合は常に表示する。デフォは3。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Wnn/JServer" -Wnnのjserverを指定。Anthyでは当然不要。デフォは"localhost"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Wnn/Wnnenvrc" -Wnnのwnnenvrcファイルの位置をフルパスで指定。無論Anthyでは不要。デフォは"/usr/lib/wnn7/ja_JP/wnnenvrc"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Wnn/JServerType" -Wnnのサーバの種類を"Wnn4/Wnn6/Wnn7/Wnn8"から指定する。当然Anthyでは不要。デフォはsdkによって変わるが"Wnn7"か"Wnn4"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Wnn/Yosoku" -Wnn7の予測を有効にするかどうか。Wnn8の予測は使えない。デフォはsdkによって変わる。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Canna/Server" -Cannaのサーバを指定。デフォは""(ローカル)。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Canna/DicHomeDirPath" -Cannaの辞書ホームディレクトリを指定。接続サーバがローカルの場合のみ有効。デフォは""(システム標準)。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/SKKDic/File" -SKK辞書検索プラグインが検索するSKK辞書ファイルを指定する。重いのであまりおすすめできない。デフォは""。 ***(int)"/IMEngine/Honoka/SimplePrediction/Size" -単純予測プラグインがメモリに保持する履歴数を指定する。デフォは"200"。 ***(String)/IMEngine/Honoka/Prime/LookupMethod -prime予測プラグインで利用するprimeの検索方法を指定する。デフォは"lookup_hybrid"。 ***(bool)"/IMEngine/Honoka/AutoConversion" -逐次変換の初期状態を指定。trueの場合は起動直後いきなり逐次変換モードになっている。デフォは"false"。 ***(bool)"/IMEngine/Honoka/NumkeySelection" -キーで直接候補を選択できるようにするかどうかを指定する。trueの場合はSelection[0-9]で指定したキーで候補を選択できるようになる。デフォは"true"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/DefaultPreEditor" -起動時に選択されるPreEditorを指定。","(コンマ)で区切って複数指定できます。デフォは"Romkan"、つまりローマ字入力。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/DefaultConvertor" -起動時に選択されるConvertorを指定。","(コンマ)で区切って複数指定できます。デフォは"Wnn"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/DefaultPredictor" -起動時に選択されるPredictorを指定。","(コンマ)で区切って複数指定できます。デフォは"WnnPredictor,SimplePredictor"。 ***(bool)"/IMEngine/Honoka/MiniStatus" -auxに状態を表示するかどうか。ほぼデバグ用なので使わない方が良いかと。デフォは"false"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Prediction" -予測を有効にするかどうか。Wnn7の予測を有効にする場合は/IMEngine/Honoka/Wnn/Yosokuもtrueにしておく必要アリ。デフォは"true"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/Romkan/TableFile" -ローマ字入力で利用するテーブルファイル名を指定する。フルパスでもOK。デフォは"honoka-def.rkt"。 -なお、/IMEngine/Honoka/Romkan/TableFile1〜/IMEngine/Honoka/Romkan/TableFile9までを指定することで複数のテーブルを用意することが可能です。 ***(bool)"/IMEngine/Honoka/KanaInput/FakeKanaKey" -かな入力においてX等でかなキーの指定をしていなくても英字キーをかなキーとして扱うようにする「なんちゃってかな入力」を使うかどうかを指定。これをfalseに設定してX側でかなキーの設定をきっちりやってやれば、ちゃんと"ー"も入力できるしX側でかな/英字を切り替えても正しく反映される。ただし、設定はかなり面倒。デフォは"true"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/NicolaInput/LeftShift" -親指シフト入力においての左かなシフトキーを指定。デフォは"Muhenkan"。 ***(String)"/IMEngine/Honoka/NicolaInput/RightShift" -親指シフト入力においての右かなシフトキーを指定。デフォは"Henkan"。 ***(bool)"/IMEngine/Honoka/PluginLoader/*" -特定のプラグインを有効にするか無効にするか指定する。例えば、Wnnを無効にしたければ"/IMEngine/Honoka/PluginLoader/plugin-wnn"を"false"にすればそのプラグインはロードされない。デフォはすべて"true"。 ***(String)/IMEngine/Honoka/Key/Convertor/* -特定の変換エンジンへの切り替えキーを指定する。デフォは""。 -例えば、 /IMEngine/Honoka/Key/Convertor/Wnn = Control+w -とかすると、Control+wでWnn変換に切り替えたりできます。 ***(String)/IMEngine/Honoka/Key/PreEditor/* -特定のPreEditorへの切り替えキーを指定する。デフォは""。 -例えば、 /IMEngine/Honoka/Key/PreEditor/KanaInput = Control+k -とかすると、Control+kでかな入力に切り替えたりできます。 ***(String)/IMEngine/Honoka/Key/Predictor/* -特定の予測機能への切り替えキーを指定する。デフォは""。 -例えば、 /IMEngine/Honoka/Key/Convertor/PrimePrediction = Control+p -とかすると、Control+pでprime予測に切り替えたりできます。 **ほのかたんが目指すもの -色々誤解している方がいらっしゃるような気もしないでも無いでも無いでも無いわけですが。 -ほのかたんはscimやuimやximに代わる何かではないです。 -様々な要素、変換エンジンであったり予測であったり、そう言ったものを束ねて、一気に使おうぜ、と言うのがとりあえずのめざすものです。 -Anthyしか使うことが無い場合や、それで充分な場合は、scim-anthyを強くお勧めします。 -Wnnしか使わないのであれば、scim-wnnで充分でしょう。 -ほのかたんは、「それらを強引に組み合わせて使ってみたら面白いんじゃねぇの?」と言う作者の思いつきがコード化されたものです。 -正直、実験的なものです。 -ただ「こう言うアプローチってのもアリなんじゃねぇ?」と言うTAMの思いつきを、実際に触って確認できると言うのが、まぁほのかたんの目的みたいなもんでしょうか。 -クオリティ云々はとりあえず置いといて、まず「動くこと」「実際に試せること」これを一応目標として作ってるので、実はコード的にはいまいちの部分が多かったりしますが。 -もしもあなたがほのかたんを使ってみて気に入った部分や面白味を感じた部分があれば、連絡や報告はいらんので、どんどんパクってください。 // 2005 TAM